低温調理は衛生面の管理が必須
雑菌を発生・繁殖させないように注意する
適切な温度と時間で加熱することで、食材が美味しく調理される。そんな低温調理・真空調理は、火を使わないぶん安全で再現性も高いのが特徴。しっかりと下準備をして一定の温度と時間をかけて調理すれば美味しい料理へと変化してくれます。これはまさに、料理とは科学なのだと感じますね。
しかし、低温で調理するということは、食中毒の原因となる菌が繁殖しやすい環境で調理するということです。従って衛生面の管理に注意が必要です。ポイントは4つ。手や道具を消毒すること。新鮮な食材を使うこと。正しい加熱を行うこと。そして保存する時は急速冷蔵すること、という4つです。
50℃前後は菌が繁殖しやすいため、真空パックの袋や包丁、手、食材などが汚染されていると調理中に菌が繁殖するリスクがあります。 食材の安全性を保つために、厚生労働省では中心温度75℃で1分以上(または70℃で3分、65℃なら15分)の加熱、肉は中心温度63℃で30分間の加熱が基準とされています。低温調理器の場合は真空パックした食材がしっかりとお湯につかっているかどうかによっても温度が変わるので、水位が低すぎたり、水位が高くても浮いてしまっていたりしないか確認しましょう。安全面を考えるなら食材の中心の温度を測ることができる「中心温度計」を用意しておくのがオススメです。
さらに、保存する時には急速冷蔵が基本。雑菌の繁殖を防ぐために、90分以内に3℃以下まで冷やさなければなりません。これらのことに注意しながら、美味しく、楽しく、真空調理を楽しみましょう。